どうも、くーへいです。
先日(2014年4月16日)、「WordPres」のバージョン3.9がリリースされ、翌日の4月17日には日本語版もリリースされました。
以前のバージョン3.8への更新の際も「レスポンシブデザイン」に対応するなど、大きなアップデートでしたが、今回も大きく変更されています。
この記事では、ウェブ制作会社が気になる変更点を追っていきたいと思います!
なお、前半はCodexの変更点一覧、後半は気になった変更点を解説しています。
今後、使用したり調べた関数があれば、この記事に追加していきます!
変更点一覧
日本語版Codexに記載されている変更点は以下の通りです。
(一部タイトルを変更しています)
基本機能
全般
- 「更新」メッセージをダッシュボードに復元
投稿
- 「投稿エディタに戻る」ボタンをリビジョンページに追加
- ユーザーが表示できるすべての投稿に管理画面で「投稿を表示」リンクを付加
- 集中執筆モードをレスポンシブデザインにし、各種デバイスサイズに対応
メディア
- 「メディアを追加」モーダルウィンドウから画像の編集が可能に
- 「メディアを添付」ポップアップ UI の改善
- 動画自動再生の対応を改善
- エディターへのファイルドラッグ & ドロップに対応
- 集中執筆モードでのフルスクリーンドラッグ & ドロップ領域
- imgur と meetup.com の oEmbed 対応
コメント
- リンク色、UI テキスト、コメント管理画面の細かい改善
外観
- ウィジェットカスタマイザー管理
- カスタマイザーでヘッダー画像を切り抜いてアップロード可能に
- テーマインストールのワークフローを改善
ユーザー
- 管理画面での自動補完改善
- 「新規ユーザーにこのパスワードをメールで送信する」の切り替えオプションを保存
アクセシビリティ
- 管理画面全体でフォーム要素へのフォーカススタイルを改善
- テーマインストール画面およびテーマ操作ボタンにキーボードアクセシビリティを追加
インストールプロセス
- インストールプロセスのカスタマイズをより簡単に
- アポストロフィを含むパスワードは利用不可に
マルチサイト
- 「新規サイト」フォームの管理メールアカウントに自動補完を追加
開発者向けの変更
全般
- ギャラリーを HTML5 として出力可能に
- 動作中のフックを識別できるよう doing_filter() および doing_action() を追加
- 要素のの前で Dashicon を使いやすくなるよう .dashicons-before クラスを追加
- プラグインの symlink が可能に
- コアの colors.css ファイルを wp-admin.css に統合、管理画面 CSS を1,065行縮小
- Dashicons を最新版に更新。改行、パラグラフ、コード、bbPress を追加
- コア更新チェックに TTL を追加し、12時間の更新ウィンドウを短縮
- ‘role’ 要素が kses のすべての要素で利用可能に
- クエリ変数名を指定するようにエンドポイントをリライト
JavaScript
- 自動保存 JS をリファクタリングし、Heartbeat API を利用するように変更
- Heartbeat: フックが常にスラッシュを含まないデータを受け取るように変更
- Backbone.View のコンストラクタに渡されるオプションが自動的に添付されなくなった。wp.Backbone.View による処理に変更
- Backbone media-views のドキュメンテーションを大幅に改善
- media-views および wp.Backbone.View を Backbone 1.1 に更新
- Masonry に新しいスクリプトハンドル ‘masonry’ を導入、jQuery への依存を廃止
バグ修正
- wp_auth_check がすべての Heartbeat tick で適切に動作するように修正
- 投稿・ページ項目が削除された際、ナビゲーションメニューからも削除されるように修正
- domain_exists() で $path の末尾にスラッシュが必ず付加されるよう修正
- ネットワークのみのプラグインに対する一括有効化を修正
- Texturize: 大幅なパフォーマンス改善 (6倍以上の速度向上)、括弧、nbsp、double、特殊スペースの処理を改善
マルチサイト
- get_network_by_path() を追加
- wp_get_network() を追加
- 関数リファレンス/get_site_by_path|get_site_by_path() を追加
- マルチサイトロードプロセスの漸進的な改善とバグ修正
- NOBLOGREDIRECT に代わる ms_site_not_found フィルターをを追加
追加されたクラス
- WP_Customize_Widgets を追加
- WP_Customize_Manager->$widgets を追加
- WP_Upgrader_Skin::decrement_update_count() を追加
- Bulk_Upgrader_Skin::decrement_update_count() を追加
- wpdb::$reconnect_retries を追加
- wpdb::$incompatible_modes を追加
- wpdb::$use_mysqli を追加
- wpdb::set_sql_mode() を追加
- wpdb::check_connection() を追加
追加された関数
- wp_normalize_path|wp_normalize_path() を追加
- has_image_size() を追加
- remove_image_size() を追加
- wp_get_playlist() を追加
- wp_playlist_shortcode() を追加
- wp_video_playlist_shortcode() を追加
- wp_maybe_generate_attachment_metadata() を追加
- post_supports_thumbnails() を追加
- theme_supports_thumbnails() を追加
- _count_posts_cache_key() を追加
- get_the_permalink() を追加
- wp_validate_logged_in_cookie() を追加
非推奨となった関数
- _relocate_children()
- default_topic_count_text()
- get_current_site_name()
- format_to_post()
- wpmu_current_site()
新規追加アクション
- resetpass_form を追加
- wp_install を追加
- wp_upgrade を追加
- wp_playlist_scripts を追加
- dynamic_sidebar_before を追加
- dynamic_sidebar_after を追加
新規追加フィルター
- get_adjacent_post_query_args を追加
- post_playlist を追加
- wp_insert_attachment_data を追加
- incompatible_sql_modes を追加
- theme_page_templates を追加
- pre_get_network_by_path を追加
- network_by_path_segments_count を追加
- site_by_path_segments_count を追加
- pre_get_site_by_path を追加
- pre_wp_nav_menu を追加
- pre_set_theme_mod_$name を追加
- determine_current_user を追加
- playlist_styles を追加
- dynamic_sidebar_has_widgets を追加
- is_active_sidebar を追加
- ms_site_not_found を追加
- pre_update_option を追加
非推奨となったフィルター
- format_to_post
外部ライブラリ
- TinyMCE 4.0 へ更新。
- Masonry 3.0 へ更新。
- Backbone 1.1.2 へ更新。
- Underscore 1.6 へ更新。
- PHPMailer 5.2.7 へ更新。
- Plupload 2.1.1 へ更新。
- jQuery 1.11.0 へ更新。
- jQuery UI 1.10.4 へ更新。
- MediaElement 2.14 へ更新。
変更点が大変多いですね。
ウェブ制作会社的に気になった点をいくつか詳しく見て行きましょう。
気になる変更点
「TinyMCE」がバージョン4.0へ更新
今回のアップデートはユーザーインターフェイス周りの変更点が多くなっています。
中でも、もっとも大きなトピックスは「TinyMCE 4.0」でしょうか。
ざっと確認する限り、「WordPress」の「TinyMCE」は、「WordPress 3.5」の時に「TinyMCE 3.5.8」に更新されて以来、実に約1年半ぶりです。
機能的には画像のドラッグ&ドロップで挿入が可能になった、画像ギャラリーのプレビュー表示が可能なった、モバイルに対応した、などなど、さほど大きな変更ではないように思います。
しかし、「TinyMCE 4.0」の真価はカスタマイズしてこそ発揮されます。
ボタンの追加が容易になったり、テーブルの挿入がよりユーザーフレンドリーになったり・・・等々いろいろありますが、これはまた別の機会に解説したいと思います。
動作中のフックを確認できる、「doing_filter()」および「doing_action()」の追加
今まで、「current_filter()」や「did_action()」はありましたが、いずれも直近に動作したフックしか取得できなかったようです。
「doing_filter()」および「doing_action()」では、指定したフックが実行中かを調べることができます。
動画や音声のプレイリストを取得できる関数が追加
「wp_get_playlist()」、「wp_playlist_shortcode()」、「wp_video_playlist_shortcode()」など、プレイリストを取得できる関数が追加されています。
現在の投稿のパーマリンクが取得できる「get_the_permalink()」が追加
今までなかったの?と思うような関数ですが、確かに現在の投稿のパーマリンクを取得する機会は少ないからかもしれません。
しかし、「query_posts()」などで生成したループ内では活用できそうな関数です。
まとめ
一般的に伝えられている変更点を避け、なるべくニッチな「WordPress 3.9」の変更点をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
より詳細な点は、またこの記事でお伝えできれば、と思います!